お久しぶりです。太田です。

突然ですが、林田さんの話をしたいと思います。

なぜ突然…とお思いでしょうが、わたしの中では

いつ話してやろう、いつ話してやろう…と

ずっと心に秘めていたのであります。

 

 

先日駅から図書館まで歩いている最中に

パラパラと雨が降り始め

近くの木の下に駆けより雨宿りをしていたときに、

ふと林田さんのことを思い出しました。

 

そしてそのときに

「よし、林田さんのことを書こう。」と思い立ち

その勢いのままブログに手をかけています。

 

 

左側がわたしの同期の松木氏。右側が林田さんです。

（この写真、かわいすぎませんか？）

 

林田さんには度々

「大樹みたいですよね！」と伝えているのですが、

「もー、背が大きいからでしょ？」

といつも笑われます。

 

 

私は大きな木が大好きで、熊本に越してきたのも

「街中に大きな木がたくさんあるから」

という単純な理由です。

どの木を見ても同じかたちのものはなく、

まるで人間みたいだな、と思いながら見ています。

 

 

初めて熊本に来た日、

街中を散歩していたら唐突にこの大きな木に出会い

「、！？、？」と言葉に表せぬ感情のまま、

直感で「あ、ここに住もう」と思いました。

（のちに太田はこの木が街中にある木のなかでも

小さい方なのだと知ります。おそるべし）

 

 

重なる葉の間から漏れ出る光、

葉と葉がこすれてサァーッと微かに揺れる音、

雨の粒が葉先に溜まってキラキラと輝くさま、

鳥のさえずり、

木の香り．．．

どれも心地よくて大好きです。

 

木に集まる動物たちも多く、

人間も大きな幹に寄りかかって体を休めたり

時にはみんなの道しるべになったり。

木のもつ力はすごいですよね。

 

 

林田さんも同様に、

そばにいるとぽかぽかとして心地よく

気がつけば林田さんのもとに

たくさんの人が集まっています。

何かあったらなんでも話したくなるし、

大事なことを教えてくれるし、

一緒に悩んで一緒に泣いてくれる、やさしい人です。

 

私が悩んだときも迷わないように道を示してくれたり

なんでもとにかくやってみよう！

やってもないことをごちゃごちゃ考えるのは勿体なくない？

だったら身体を動かす！という考え方を

教えてくれたのも林田さんです。

 

「考えながらつくる。つくりながら考える。

考えつづけることを忘れずに。」

と言ってくれた言葉は

わたしの中でずっと大事にしています。

 

 

と、ここまで書くと

林田さんってどんな壮大な人なんだ…

と思うかもしれませんが、

ちゃんと普通の人です。

よく転けるし、好奇心旺盛だし、

ごはんを食べることが大好きで

事務所で一番初めにグーーーとおなかを鳴らすのは

いつも林田さんだし、

「うちのオカメインコちゃんみてーーー！」と

キラキラした目でたくさん撮った写真を

見せてくれるとってもチャーミングな人です。

 

 

建築家隈研吾さんの本の冒頭で

このような文がありました。

「—————（略）

　そういう気持ちを込めて、僕は「広く興味を持って、広く勉強して」と言うわけですが、その「広く」の意味は、世の中には、いろいろな人がいるから、そのいろいろな人の、いろいろな意見や美意識を受け止めることができる、大きくてやさしい人になってほしいということなのです。

　そういう大きくてやさしい人に、世間は建築という大きくて影響力のある物体のデザインを任せるのです。そして、そういう人のまわりに、いろいろな能力をもっている人が集まってきて、大きくて複雑な建築を設計できるだけの大きなチームが構成されるのです。」

—————建築家になりたい君へ　より

 

 

この文を読み、

真っ先に思い浮かんだ人が林田さんでした。

 

林田さんほど強くて、儚くて、やさしくて、

おおらかで、愛が大きな人を

わたしは見たことがありません。

 

 

大きくてやさしい人に、わたしもなりたいです。